終わりよければすべてよし。生ごみもしかり。
臭わない生ごみを、小さくまとめて回収に出せば、地球にいいことした気分になって1日嬉しい。
生ごみは日々のこと。そこに手間やお金をかけるのはちょっと違うと思っている。どうせなら環境にも配慮したいというのが私のモットー。
ただ、臭いだけは絶対にイヤ。
そんな私がやっている『生ごみ処理の、いいとこ取り作戦』を紹介したい。
自作キエーロで肥料にするモノ、新聞紙でくるんで回収に出すモノ、この2つを臭いの程度によって、使い分けている。分ける理由は、ズバリ手間をかけずに臭いを防ぐため。
『キエーロ』とは、黒土の中のバクテリアを利用する生ごみ処理器のことだけど、私は土を入れたプランターを屋根付き自転車置き場に置いただけ。キエーロと言っていいのかどうか・・・でも効果はある。
この夏、もっと生ゴミを減らしたい!と志を抱き、キエーロの比重を重くした。結果、キエーロに虫が湧くという情けない事態に陥った。
『いいとこ取り』の配分は人それぞれ、けっして無理をしてはいけないと悟った次第。
生ごみが臭わず気楽にエコ
生ごみで一番困るのは臭い。
特に、魚を捌いた後の悪臭を何とかしたくて『生ごみを分別』すると言う方法に行きついた。その記事はこちら↓
分別の基準は、ずばり『臭い』。生ごみも観察すれば、臭いの強いモノとそうでもないモノがあるとわかる。臭いの強いモノだけ、集中的に対策するのが得策だろうと考えた。
自作キエーロで肥料にする
キエーロはとっても優秀。生ごみが跡かたなく土になる、肥料になる。だったらすべてキエーロに投入すれば良いじゃないかと思われるだろう。
でも、全部はきつい。硬い生ごみを刻む手間もかかれば、分解しにくいものを入れると場所も取る、混ぜる期間も長くなる。
臭いに困っているわけだから、臭いの強いものだけキエーロに入れるのが楽。
臭いの強烈なもは、有難いことに刻むのが楽。
刻むのが楽と言うことは、柔らかいということ。柔らかいと言うことは、水分が多いということ。水分が多いものは腐りやすく、臭いやすい。そう考えていいと思う。
悪臭につながる筆頭は、捌いた魚のアラ、肉の脂身、果物の皮。続いて、脂の浮いた煮汁など排水溝を汚すモノ。コーヒーかすや茶殻も、大丈夫そうだけどそのうち蒸れるので要注意。
こんなモノはゴミ箱に入れちゃいけない。ふた付ガラスビンに1日分保存し、その後キエーロに混ぜ込んでいる。
きれいなガラス瓶に入れていると、生ごみの概念が変わる。目に触れると清潔に保ちやすくておススメ。
新聞でくるんで捨てる
新聞紙でくるんで捨てるものは、キエーロに入れないもの。入れても分解に時間がかかるから、あえて入れない。
どんなモノかと言えば、水分のない硬いモノ。例えば、タマネギの皮、トウモロコシの皮や芯、種、貝の殻、肉の骨、卵の殻・・・
水分がもともと少なく、その上新聞紙が吸い取ってくれるから、真夏にも臭うことはない。たまにコバエが1~2匹。
生ごみ処理はほどほどを続けるのがコツ
こうしていると、回収に出す生ごみが、こんなコーンフレークの袋1に収まるようになってくる。1日3食作って、3~4日分でこれ。
こんなのを見ていると、「もっと減らしてみたい」そんな攻める気持ちが芽生えてきた。
もともと始末は良い方。後は、食材をもっと上手に使い切る工夫をするとか、キエーロをとことん使い倒すくらいしか思いつかない。
食材を使い切る工夫
人生の先輩の友人が、スイカの白い部分を食べているというのに触発され、これまで食べなかった、食べられないと思っていたものに光を当てた。まずはスイカの白い部分。いつものようにスイカを食べる時、赤い部分を残すのがコツだとか・・・
これで、硬い縞模様の薄っぺらい皮だけが生ごみになった。でも、包丁で皮を削ぐのは、けっこう危ない。
ブロッコリーの茎やキャベツの芯、カボチャのタネ・・・くず野菜を冷凍して取っておいて、種まで砕けるミキサーでスープにした。滋養あり気。親が購入しているケールの青汁よりはずっとおいしい。
とことん食べつくす面白さに、しばしはまった。
ちょうど畑を仲間とやり初め、とうのたったオクラなど、困った野菜がいろいろ採れる。以前なら捨ててしまったであろう食材も、案外食べようとしたら食べられる。
でも、戦争中なわけじゃなし、こんなことを毎日やるのも疲れてくる。食べ物、まだまだ粗末にしていたかも、と反省を残してフェードアウト。
もっと自作キエーロに入れる
これまで新聞に包んでいた、みかんの皮や枝豆のさやなどを、どんどん刻んでキエーロに入れてみた。硬くて、刻みにくくて、手も痛い。かといって、クッキングカッターを使うほどの量でもなし・・・
ちょうど、ヤカンで煮出した麦茶の美味しさに目覚め、麦茶の出し殻も大量にでる。そんなものをせっせとキエーロにすき込んだ。
そうしたらある日プランター2つに虫発見。
「芽が出てきた!」そんなのどかな風景は一変。なにやらじめじめもぞもぞと・・・
原因はいろいろあるんだろうけど・・・
- 土に対して生ごみの量が多すぎた
- 乾いた土をかぶせきれてなかった
- 水分が多すぎた
というところかと思う。
せっせと刻み、蚊がぶんぶんする中、何度もスコップですき込む手間、かき混ぜる日々。全ては、過ぎたるは及ばざるがごとし。
ちなみに虫たちは、生ごみを入れずに天日干ししながらスコップで混ぜていたら、死骸になり、そのうち姿を消した。土の回復の速さにびっくりし、プランターのなかに自然の摂理を見た。
ホントに土だけで大丈夫か?続けられるか?と半信半疑で始めた私のキエーロは、こんな不織布プランター3つだけ。ただし、太陽光が当たって、風通しがよくて、雨がよけられる場所がある人専用。
いつ辞めてもいいつもりだったのに、もう2年続いている。
途中、切れ味のいいスコップを買い足した。これでイワシの頭をザクザクしたり、固まった土をほぐしたりと活用している。
まとめ
臭わない生ごみは、トイレが、ぼっとんから水洗に変わったくらい、暮らしの快適さが変わった。
今。虫をきっかけに、もうちょっと大きなキエーロ。本物のキエーロが欲しくなっているところ。