息子がラグビー中に腰を痛めて歩けなくなった。
車で整形に連れて行くついでに、前から痛かった私の肩も診てもらうことにした。
結果、重症そうな息子は自然放置でよくて、ついでの私に「肩が拘縮(こうしゅく)している」とう、のけ反るようなジャッジが下りる。
『拘縮』と言ったら、介護していた義父の、マヒした手足のイメージしか持ち合わせていない。車いすの後期高齢者と同じにするな!とばかり、とにかく指示されたストレッチを頑張った。
その危機感が功を奏し、無事肩は治り、ストレッチに目覚めるというおまけが付いた。
後に知ったけど、これって俗にいう『50肩』。こう言われていたら、状況は変わっていたかも。よくあること、仲間が多い、となると怠けたに違いない。
そんな怪我の功名について。
肩が拘縮する(50肩)ということ
「老化は足からくる」と聞いていたのに、肩から来た。
肩の症状
病院に行くタイミングって、難しい。
半年前から、肩がなんだか痛い。
気のせいかと思ったり、いや、寝返りで目が覚めるから本物の痛みだと思ったり・・・
『50肩』をやった夫が言う、「それは50肩じゃない。50肩だったら、そんなに腕は上げられない」と。経験者が言うなら、そうなんだろう。
確かに、私が動かないと言っても、肩が固まってしまった夫よりか、ずーっと動く。なら病院に行くほどのこともないか。
しかも、いつも痛いわけでもない。
気になるのは、ヨガでめいいっぱい体を使う時と、寝返りを打つ時くらい。あとは気にならない事の方が多い。
筋でも違えたんだろう。きっと、そのうち良くなるはず。それにしては、ちょっと長引くなあと。
拘縮と言う診断
突然、痛くなったと思う。
でも医者は、少しずつ動かなくなったはずだと断言する。そう言われれば、そうかもしれない。今まで肩をそこまで気にしたことがない。でも、やっぱり・・・
どうせ「様子を見ましょう。とりあえずシップでも」と言われるんだろうな。そう思っていたら、迷いなく『拘縮です』との診断。
その潔さに驚き、その病名に驚いた。
全く信じられないと言うような顔をしていたんだと思う。医師が「じゃ、こうやって見て」と。
- 私が両足を上げて、ツタンカーメンのように手を交差させて座る
- 医師が肩をドンッと突く
- 痛い方の肩を突かれるとコロリと転がる
- もう一方を突かれてもびくともしない
不愛想な医師がにやりと笑う。
ホントだ・・・
これが拘縮というものなんだ。正常な肩なら、力をしなやかににいなすことができるらしい。
私の肩は、夫の言によれば比較的軽症だったはず。それでもこんなも違う。人の体ってすごい。
せっかくこんなすごい体を持っているのに、ちゃんと使えてないのがなさけない。
リハビリはストレッチ
病院に行って良かったことは、「動かした方がいいのか、安静にしていた方が良いのか」という悩みが消えたこと。
リハビリはよく効く
「リハビリ来る?自分でもできるけど」そう問われ、チラ見したリハビリ室は高齢者だらけ。この仲間になるのはまだ早いと、自分でやる方を選んだ。
教わったのは、『アスリートケアマニュアル ストレッチング』監修:井上悟 出版社:文光堂 発売日:2007/7/11の抜粋。
「イタタタ・・・」リハビリって痛いものなんだと知った。圧迫骨折した母がイヤがり、早々に辞めた気持ちも、ちょっとわかる。
でも、一生このままなほうが私は絶対イヤ。それに、やっているうちに小さな喜びも見つかる。もうちょっとで床に手が触れられる、昨日は届かなかったところまで今日は曲げられる・・・
こんなお風呂上りのルーティーンが、単調な中年の日々に、ちょっと新鮮。改めて自分の体に向き合えば、「これまで頑張ってきたね」なんて、労をねぎらいたくもなったりして。
拘縮(50肩)、老化にストレッチ
リハビリ、上手くいきました。
要介護の義父がやってたリハビリは、眉唾だったし、母はフェードアウトしたし、結果を出したのは私だけ。
ところで、リハビリとストレッチ、私なんだか思い違いしているらしいと気が付いた。
リハビリは介護用語、ストレッチはスポーツ用語だとばかり思っていたけど、なんかおかしい。わたしがやったリハビリはストレッチ・・
【リハビリ】機能を回復させる。
【ストレッチ】筋肉を伸ばして柔軟性を高め、可動域を広げるもの。けがの予防、疲労回復、リラクゼーション、疾患治療やリハビリに利用される。
要するに、リハビリは老人だけじゃなかったし、ストレッチはスポーツにとどまらなかった。
まるで万能薬みたいに効能の多いストレッチ。これは日常に使わない手はない。
そういえば、私が絶賛する『きくち体操』や肩こり対策の『DVDで覚える自力整体』、それに長年やってる『ヨガ』。それらにも、ストレッチ的要素がいっぱい。確かに、やれば体が整う実感がある。やればだけど・・・
灯台下暗し。そういう目でこれまで見てこなかった。なんでもっとちゃんとやらなかったんだ。
『50肩』を見過ごして、後遺症で手が上がらない夫。この説に一理あると、今ストレッチに励んでいる。今更だけど、でも、もっとひどくなるのは防ぎたいと。
夫も老化を感じて焦りだした口。
まとめ
私の老化の確かな手ごたえが、『肩の拘縮』にあった。
落ち込んだものの、ストレッチの重要性に気が付けたからよかったとも思っている。かといって、やってるかと言えば、『喉元過ぎれば 暑さを忘れる』わけで・・・
リハビリテーションとは?世界保健機関(WHO)が定める定義を含めて簡単に説明します | みずほ在宅医療 (mizuhoo.org)