【世界の民芸品】キュートで素朴でちょっとヘン!

巧藝舎の門ライフスタイル

民藝ってご存じですか?

なんだか高尚っぽくて、ホコリっぽくて近寄りがたいイメージがありました。

ところが、海外の民芸品は全く違ってて。素朴で親しみやすくて、値段も手ごろ。

横浜元町にある巧藝舎は、そんな海外の民芸品を扱っているお店です。

「なんだこりゃ?」ちょっとヘンなモノもありますが、これ普通の生活道具なんだそうです。

こんな道具があれば、毎日が楽しいかも。

そう思って1つまた1つ、モノの持つストーリーごと、うちに連れ帰ってきました。これ、けっこうクセになります。

立て続けに通い、頭を冷やした方がいいとやんわり諭されたほどに。

世界の民芸品に大人かわいさを感じるのは、私だけですか?

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世界の民芸品を扱う巧藝舎

世界の民芸品を扱う「巧藝舎」を知ったのは、東急沿線情報誌SALUSの元町特集。

元町の異国情緒に、世界の民芸品というエキゾチックなイメージが加わり、興味津々。

巧藝舎のこと

山手町にひっそりと佇む世界の民芸品の老舗

プロダクトデザイナー・柳宗理をはじめ、人間国宝の陶芸家・濱田庄司や染色工芸家・芹沢銈介らが足繁く通ったという名店。オーナー小川能里枝さんの弟・泰範さんが1973年に始めました。お店に所狭しと並ぶのは、アフリカ、中南米、東南アジアなどから集めた個性豊かな民芸品。小川さんが愛情たっぷりに語るストーリーに耳を傾けると、より一層モノへの愛着がわきます。

SALUS JAN 2021 vol.238

Googleで検索しながら、やっとたどり着いたものの、閉ざされた門を開けるのには、勇気がいりました。

普通のお店とは雰囲気が全く違います。まるで個人宅にお邪魔したよう。

一歩入れば、見渡す限り雑然と置かれた民芸品。迎えてくれたオーナーは、しきりに「手に取ってみて」とススメます。

言われるままに手に取れば、SALUSにあるように説明が始まります。

ここにあるのは実際に使われていた道具であること。どこで、どういう風に使われていたものか、なぜこんな形なのか、そこの暮らしぶりなどを・・・

まるで物語を聞いているかのような。

その土地の暮らしがモノを通して浮かんでくる、なんだかバーチャル旅行のような不思議な体験でした。

世界の民芸品

この店は、民藝の大家がイメージを膨らませる「素材」を求めて来られたそうです。

そんな芸術家が満足する「モノ」から、目の肥えてない私が楽しめる「モノ」までたくさんありました。

世界の民芸品の良いところ

  • 手仕事の良さ
  • それほど高価じゃない
  • 普段の暮らしに馴染む
  • ストーリーがある

世界にたった1つの手作りのモノを、気楽に暮らしに取り入れられます。洗練されてないところが、ほっとするというか、かえて魅力だと感じました。

日本の民芸品のような「見る人が見たらわかる」というような難しさもなくて、オーナーにはむしろ自由に発想豊かに使って欲しいと言われたほど。

うちの民芸品

面白いのは、この店のオーナー、あまり売る気がありません。

まず、いいものをたくさん見て、自分の目を肥やすことが大切。買うのはそれからなんだそうです。

そう言われると益々欲しくなるというもの・・・

フィリピン山岳民族のベンチ

フィリピンのベンチ

これは「フィリピンのルソン島の山岳民族のベンチ」。

囲炉裏のわきに置いてご飯を食べたりしていた椅子だそうです。黒光りしているのは、長年囲炉裏でいぶされたから。

まるでどこかの古民家の大黒柱のような趣があって、懐かしささえ感じます。

玄関に置きました。

庭に出して夕涼みをするのもいいかもなんて、悦に入っています。

山岳民族はあまり背が高くないらしく、ちょっと低めの座り心地も、靴を脱ぎ履きするのにちょうどいいです。

サイズも表情も一つとして同じものはなく、世界にたった一つというのがまた良くて。

スンバ島のイカット

いろいろなイカット巧藝舎にて

巧藝舎には、いろんな国の布もいっぱいありました。

私がもとめた「イカット」は、インドネシアのスンバ島の手紬の古布

思わず地球儀で場所を確かめました。島の名前を知ると急に親しみが湧いてきます。

男性のハレの日の衣装や宗教儀式に使用する、とても大事な布だと聞きました。

ティモール島、スンバ島・・・島ごとに織り方が違い、家ごとに伝えられる模様が違うと言うことで、随分いろいろな模様や織りを見せてもらいました。

全裸のシャーマンとか、日本じゃ考えられない構図もたくさんありました。

この布を何に使ったかというと「掛け軸」代わりです。

ちょっとヘンだけど、なんだかワクワクするから、これはこれで良しとしています。

スンバ島イカットを掛け軸に

まとめ

次はアフリカの分銅が欲しい。

そんな雰囲気がオーナーに見破られたらしく、

「頭に血が上っているときに買わない方がいい。良いものをたくさん見なさい。そして欲しいと思い続けなさい。そしたら必ず手に入るから」と諭されました。

まずは目を肥やせっていうことです。ホントにへんなお店です。だから余計に気になって。

「世界の民芸品」の大人かわいい、おススメです。