【高齢者免許返納】打つ手がないから困っています

うちの父に免許返納の話をし始めて、何年たつだろう。

ちょうど私の親世代の運転が、世間を騒がせていることもあり、他人事とは全く思えない。

かといって頑張ってるわりに、まったく進展がないし、打つ手ももう・・・

「進んで運転免許返納した」なんていう美談、私の周りでは聞いたことがない。みんな頑なに免許を死守し、最終的には「強制的に取り上げられた」話ばかり。

穏便に免許返納できないものか。

難航しているうちの場合。

運転免許を返納するしないのバトル

父の誕生日。

「父、新しい車買うつもりらしいよ。今度は事故しない車だって」そう妹が言ってきた。

実はほんの３月前に「運転やめる」という約束を取り付けたばかり。ビッグニュースと思っていたらフェイクニュースになっちゃった・・・

父の言い分

「わかったもうやめる。その代わり誕生日まで待ってくれ。次の更新の検査で、高得点取ってから返納したいんだ」

思えば怪しかった。でもやめると言う言葉に舞い上がり、スルーしてしまった。もともと妹は、あまり信用してなさそうだったけど、さすが。

免許返納の約束を取り付けたのは、私の夫。父は義理の息子である夫には、良い所を見せたがる。そこを突いた作戦。ぬか喜びした自分が情けない。

そんな父の言い分はこうだ。

気の長い夫もさじを投げた。

子の言い分

いくら昔は運転がうまかったとはいえ、十分に後期高齢者。なにかあってからでは遅い。

急ブレーキ、バックのへたさ、確かに年を取った。運転に自信あるから始末に負えない。時にはこれ見よがしにスピードを出したりする。

何年か前の高速道路なんて思い出すだけで冷や汗が出る。

とっさに「危ない！」なんて口走ったものだから、さらにアクセルを踏んで追い越し車線に移るという暴挙に出た。対面トンネルで、追い越し車線を突っ走る。それ以上刺激しないよう、車の中が水を打ったように静まり返った。

父一人ならまだいい。最悪、母が同乗していても仕方ないと思おう。ただ、誰かに危害を加えるようなことだけは避けたい。

そんなことは私たちも世間も許さない。

だから、父が返納すると言った時、ほんとに嬉しかったしホッとした。

これで運転事故をおこした高齢者の家族の責任を回避できたと。

高齢の父が運転し続けるということ

これまで、運転の話が出ただけで火を噴いて反発していた。それが今回は怪しげな説得作戦。父も必死なんだろう。

そこまでして運転したいのか・・・

子として免許を取り上げたくはない、申し訳ないと思う。できれば自ら返納を。

田舎で暮らすという環境

車がないと生活が成り立たない土地柄。

１人１台車を持つ地域、車がないと食料品も買えない。通院もできない。銀行も市役所もいけない。

公共の手段としては１時間に１本のバスがあるかぎり。バス停から目的地まで歩くことを考えると、それはムリ。

調べると、乗り合いタクシーがあった。登録・電話して依頼する・そして待つ。自家用車で自由に動いてた人が、今更そんな窮屈なことができるとは思えない。

ちょっとプライドが高い所も問題。

タクシーチケットを渡すという友人もいた。もったいないと言って、親が使わないと嘆いていたが・・・

母も父の運転に不安は感じるものの、車のある便利さは捨てがたく、一緒に死ぬ覚悟だと物騒な発言。一番心配なのは、他人を巻き添えにすることなんだけど・・・

父らしさはどうなる

性格に多少難があるとはいえ、父は確かに健康そのもの。畑仕事に精を出し、ＰＣでユーチューブを見るのが大好き。

• 車大好き・運転に自信あり
• 体力が有り余っている
• お出かけ好き

こんな運転が趣味ともいえる父だから、取り上げてしまうことに罪悪感もある。

足を失ったら、外との交流も減ってしまう。急にボケたりするんじゃないかと、それはそれで心配はつきない。

考えれば考えるほど、どうしていいかわからなくなってくる。

まとめ

直近で、親が運転できないようにしたという友人２人、どちらも親の認知機能が下がったというのがその理由。鍵をかくし、あげくに車までかくしたらしい。

なんだか切ない解決なんだけど・・・

うちはいったいどうなるんだろう。