「これ、いくらだったと思う?」
「どうせ安かったんでしょ」
アラを食卓に出した時のいつもの会話。
もちろん安く買いました。
でも「こんな豪華な料理に仕立てたお母さん凄いね~」なんて言って欲しいのだけど・・・
魚のアラ、料理次第で、ほんとにおしゃれな一皿になるんです。うちではだれも節約料理だなんて思っていません。
安くて、美味しくて、栄養もあり、エコな気分も味わえるんですから、使わないなんてもったいない。
魚のアラのだいご味、これまでに作った褒められレシピと共に紹介します。
節約料理なんて申し訳ない、アラの値打ち
魚のアラとは
魚は通常刺身や切り身にできる部分は通常全体の4割程度です。魚を3枚におろし、身(フィレ)を取った後の背骨周辺である中落ち、頭や骨の周がアラと呼ばれています。
三重県 水産研究所 規格・水産利用研究課 https://www.pref.mie.lg.jp/suigi/hp/78528017330.htm
いわば、魚の売れない部分残りものですから、とにかく安い。
1パックが50円100円、おやつも買えないような値段で売ってます。それで大人4人の主食になるんですから。
魚のアラは美味しい
子供のころから魚が大好き。経験的に、魚も肉も骨回りが一番おいしいと知っています。
そんな私の育てた息子たちも大の魚好き。
みんなで目玉の周りのトロトロの部分、目の下のほほ肉・・・魚をばらしながら無言でほじくっています。
アラを買えば、そんなところが食べ放題。
アラの魅力をまとめると
- 美味しい
- 安い
- 体にいい
- 創作意欲を掻き立てる
- 食べるのにひと手間かかり、食べ過ぎない
- 食材を無駄にしない満足感がある
とにかく、私には魅力しか感じません。安上がりな嗜好なんです。
とはいえ美味しく食べるために、鮮度はとても大事にしています。
アラの栄養
アラは、美味しくって安くって体にいいと三拍子。
肉も魚も良質なたんぱく源ですが、脂質に関しては、不飽和脂肪酸が多い魚に部があります。
魚を食べないなんてもったいない。
健康に気を配る私たちには、特にありがたい食材なんです。
鮭やまぐろは高タンパク質。不飽和脂肪酸のDHA・EPAなんて市販のサプリメントにもなっているほど。
そういえば義父が「血液がサラサラになる」「ボケない」と、このサプリを好んで飲んでましたっけ。
魚も食べずに・・・
節約料理アラレシピ、美味しさと安さと健康と
節約料理こそ、美味しくないといけません。
鮭の骨 50円
鮭の骨がぎゅうぎゅうに入って50円のパック。これがカルシウムに見えました。
食べられる部分なんてなさそうですが、これを自家製鮭の中骨缶に変身させます。
自家製鮭の中骨缶レシピ
- ハーブ・塩・コショウ・日本酒でマリネする
- 圧力鍋(約20分)にかけて自然放置
- 骨が柔らかくなったらオリーブオイルに漬け込んで保存
骨がホロリと崩れにじみ出るうま味は、いかにも滋養ありげ。ベーコンのように応用が利きます。
後に、こんな風に使いまわしています。
- 鮭の中骨水煮サラダ
- 中骨と野菜のスープ
- 大根おろし和え
マグロの血合い 250円
アラコーナーの常連、「新鮮だ!」と思った時に買います。今日は250円でした。
血合いと言うくらいですから鉄分がたっぷり。
ずっと泳ぎ続けるエネルギッシュなマグロですから、食べると元気が出そうです。
近頃、体のリズムを整える働きがあることでも注目されていて、朝食べると体内時計をリセットしてくれるんだそうです。
参考文献
『食べる時間を替えれば健康になる』
(著者:古谷彰子 監修: 柴田重信 出版社:ディスカバー携書 2017年7月 第4章)
息子が居る日のランチに、赤身の部分をスプーンでこそげて、薬味たっぷりの手こね寿司風に仕上げました。
薬味は庭からとってきたもの。生で食べる時は、一応魚屋さんにも「生食可能か」確認します。
今回作ったのは、
- マグロの手こね寿司風
- 血合いハンバーグ
色の濃い血合い部分は、照り焼き・佃煮・から揚げ等ににしたこともありますが、今のところみそ味の和風ハンバーグが好評です。
味噌のお陰で、身もしっとりして臭みも感じません。大根おろしと薬味をのせてポン酢で食べます。
鯛のアラ 100円
「毎日これでもいい」と次男がほれ込んでいるのは、鯛の潮汁。
先日行きつけのスーパーで、鯛のかぶとが4つ入ってなんと100円でした。
魚屋さんでは安くても300円。スーパーでの人気のなさを象徴しているようでかわいそう。
鯛の潮汁レシピ
- 熱湯をかけて掃除
- 塩を振りしばらく置く
- 鍋に水と一緒に入れ、弱火でじっくり火を通す
- 塩で味を調える
後は、冷凍にしてある柚子を吸い口に入れたり、庭で摘んだ三つ葉を散らしたり。
この作り方は、お寿司屋さんで教わったシジミ汁を応用しています。超弱火でゆっくり火を通すのがコツ。
いつも鯛のアラで作るのは
- 酒蒸し
- アラ炊き
- アクアパッツァ
- 鯛めし
腐っても鯛とはよく言ったもので、アラでも常に主役です。
まとめ
食事は体を作る源ですから、節約しちゃいけないと思っています。
でも、魚のアラは体に良くて、美味しくて、節約になるというまれな食材です。
ほんのちょっとの手間で、見向きもしないのはもったいなさすぎ。
魚のアラを使いまわせば、食費なんていかようにもなります。まさに普段着の惣菜にぴったり。
あまり広めると、私が買えなくなるのが怖いと思いながら記しました。