環境問題できること、粉石けんを中心に気持ちのいい暮らしが始まった

粉石鹸暮しの教科書

粉石けん、どうしても使いたかったんです。

値段は高い、溶かすの大変、重い・・・なにもメリットを感じないのに、環境に優しいという理由だけで。

もちろん、手間もかかりました。時にはイヤにもなりました。

ところが、使い続けるうちに意外にも、洗い心地や、洗浄力が合成洗剤より優れていると知り、粉石けんを溶かすひと手間が、暮らしに落ち着きを与えてくれました。

なんだか私丁寧な暮らししているかも・・・

環境に良いという理由で始めた粉石けん生活、環境に良いことは自分にとっても心地良いんだと知りました。

そんな粉石けん事始めを記します。

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環境問題

今、環境問題はとても深刻。

エコバックを使ったり、物を使い切ること、省エネなどはすぐ順応できました。

でも、「粉石けんを使う」のは別。だって手間もお金もかかるので勇気がいります。

きっかけは「複合汚染」

「粉石けんを使おう」と決めたきっかけは、なんと40年も前のこと。

学生時代に授業の一環として有吉佐和子著「複合汚染」を読んだんです。

内容はほとんど覚えていないのに、「合成洗剤は環境に悪いから、絶対使っちゃいけない」ことだけ、しっかり刷り込まれました。

琵琶湖に合成洗剤が大量に流れ込み、魚が住めないほどに汚染された。その水が川を流れて大阪湾に流れ込み・・・

当時関西に住んでいたので、自分の飲み水として他人事とは思えなかったんだと思います。

粉石けんのハードル高し

結婚し、自分で洗剤を購入するようになったとき、はりきって向かった粉石けん売り場。

そこで初めて、粉石けんの値段を知り、重さを実感し、心が萎えました。

当時使っていたドラム型洗濯機の「粉石けん不可」にホッとしたりして。

粉石けんの良さ

粉石けんと溶かした石けん

その後「石けんを見直す」出来事がありました。

スタートは石けん

慣れない家事に、手の皮がボロボロ剥け、水がしみます。主婦湿疹(手湿疹)と診断されました。

手のひらや手の甲、指に、赤みのある腫れ、小さい水ぶくれ、ひび割れといった症状がみられるもので、かゆみや痛みがあります。ぶつぶつとした発疹や、丸い形のグジュグジュした発疹など、さまざまな症状がでます。これらが混在することも多いです。

手湿疹 | NHK健康チャンネル

原因は水仕事や洗剤らしく、医師の勧めで台所洗剤を石けんに替えると治まりました

石けんの洗い心地はマイルドで、スーッと泡が切れる

これに慣れると、ハンドソープの油分を奪うような洗浄力や、ボディソープの泡切れの悪さが気になり、次々に石けんに替えました。

石けんが肌に優しいのは、洗浄力が弱いから

石けんの良さ理解しているつもりでしたが、まだ舐めていました。

粉石けんの洗浄力

これが間違いだとわかったのは、さらに20年ほど後。

車いすの義父との同居し、バケツ型洗濯機で大量の雑巾を洗った時でした。

まがりなりにも洗濯機、粉石けんを振り入れてみたところ、真っ黒の雑巾が真っ白に。しかも、乾かすとタオルのような仕上がりで驚きました。

粉石けんは、洗浄力があってふわふわに仕上がる」んだと知りました。

粉石けんで洗濯する

洗濯機の粉石けんの泡

洗濯機を、粉石けんが使える縦型洗濯機に替えました。

満を持して粉石けん

機が熟したのは、緊急事態宣言中。

外出が減り、朝の時間に余裕が生まれました。

しかも家族が減り、洗濯の量が激減したことが大きかった。なにかと介護は洗濯が多く、次男の柔道着もかさばりましたから。

とは言え粉石けん、最初はストレスしかありませんでした。

粉石けんは溶けない

満を持して始めたものの、案の定粉石けんがうまく溶けず往生しました。

朝、チャチャっと溶かそうとしても、なかなか粒が消えません。時間のある夜にしっかり溶かしてみても、翌朝には巨大な塊になっています。

洗濯前にくたびれました。

石けんカスが出る

洗濯中は、泡が水面にないと洗浄力がないそうな。

水量も、泳ぐような多めがいいそうな。

チェックのために、階段を上ったり下りたり。それでも、付いてるカスに責められる心地さえして。

「もうやめようかな、時間ももったいないし、もう十分頑張った」

そんな気分の時、実家で合成洗剤で洗った衣類やシーツ類を使ったんです。強い匂いに閉口し、タオルの吸水性のなさに愕然。

いつのまにか粉石けんが、私のスタンダードになっていました。

粉石けんに学んだこと

粉石けんで洗い始め、タオルの変なにおいに悩まされることがなくなりました。

しかも柔軟剤を入れずともふわふわ。

襟の黒ずみも、柔道着の汗染みも、下処理して洗えばきりっと白さがよみがえります。

きれいになった洗濯物は我ながら上出来で、丁寧にたたむようになり、大事に着ようと思うようになりました。

あらかじめ粉石けんを溶かして置くひと手間を厭わなくなったことが、心の余裕に繋がりました。先を急がないのも悪くないと・・・

ひと手間かける心の余裕が、暮らしの余裕に繋がりました。

まとめ

やっとのことで粉石けん。

ただ合成洗剤を粉石けんに替えただけなのに、暮らし方まで変わってきたから不思議です。

丁寧に暮らすことを、粉石けんが教えてくれました。

そうして、環境によいことは、心地いいことなんだと気づきました。

参考にした図書

『きれいに暮らす簡単石けん生活―洗濯物が真っ白、台所ぴかぴか…シンプル家事のすすめ』
著者:赤星民子 出版社:青春出版社 発売日:2003/3/1

『セスキ・石けん・過炭酸塩で清潔暮らし 』
著者:赤星民子 出版社:辰巳出版 発売日:2018/12/14

『 セスキ&石けんでスッキリ快適生活』
著者:赤星民子 出版社:青春出版社 発売日:2014/9/30